痛みもインペアードパフォーマンスを引き起こす。

 私は腰痛持ちである。腰痛との付き合いはもうかれこれ20年近くになる。

 最近は月1回程度のメンテナンスをかねた整体通いで安定しているが、痛みがひどい時は湿布や1回の整体程度では治まらず、歩くことも困難になることもあった。

 

 先日、月1のメンテナンスに行ってきた。整体に行く数日前から、何となく腰が重だるい感覚があり、寝てもなかなか疲れが取れず朝もすっきり起きれない日々だった。しかしメンテナンス後、ぐっすり眠れることができ朝も目が覚めてすぐに身体を動かせるほど爽快だった。

 

 そう、痛みに耐えるという行動は体力を消耗する。歩けないほど痛いわけではなかったが、重だるいという不調を抱えながら生活することは知らず知らず私の体力を奪い、疲れやすい身体にされていたのだ。

 思えば、学生時代も、腰痛が酷い時は授業に集中したくても眠くて集中できない。夜どんなにしっかり寝ても日中に眠気が残ることが多かった。

 

 インペアード・パフォーマンスという単語をご存じだろうか。

 もともとは抗アレルギー薬などに使われる薬の副作用で、眠気を自覚していなくても作業効率の低下や集中力・判断力の低下を引き起こす事。鈍脳とも言われる。

 厄介なことに、この状態は自覚しにくいケースが多い。

 

 無意識に体力を奪う状態異常は、日々の生活を充実させることの妨げになる。

 

 痛みに耐えることを良しとする考えの人も時にはいるが、私ならいかに痛みを取り除けるか、もしくは痛みを感じずに済む方法を探すことの方がよっぽど実利をとる行動だと考える。身体の不調を取り除くためにも、適切な医療や医薬品のアクセスは今後も維持されてほしいと願うばかりである。