辛いことからは逃げていい

 訃報を聞いた。

 

 別にその人のことがすごく好きだったわけではない。

 なんだったらあまり好意を抱いていない人だった。

 

 それでも、やはり知っている誰かの訃報を聞くことは心に暗い雲をかける。

 

 向き合うことが難しい時に、無理やり向き合おうとしなくていい。

 

 向き合うことで傷つくことだってある。

 

 時間が解決してくれることなら、時の流れに身をまかせるのも一つの手段だ。

 

 正義感は時に人を傷つける都合のいい理由にされてしまう。

 

 故意に人を傷つけるのに、許される理由なんてない。

 

 今はただ、静寂を捧げよう。