大人は楽しい

今週のお題「おとなになったら」

 

 子どものころ、早く大人になりたかった。

大人になったら遊園地で身長制限にかかることなくいろんなアトラクションに乗れる。

大人になったら夜遅く外で遊んでいても怒られない。

大人になったら親の許可がなくてもいろんなことができる。

 

 私が大人に憧れた理由はこんなものだった。

 

 実際に大人になって、苦労することはいろいろある。でも、それ以上に楽しいことはたくさんあった。

 学生時代の楽しさは、親の庇護という安全圏で与えられた課題をこなしていく充実感や、ルールの範囲での自由を満喫したこと。それに対して、大人になってからの楽しさとは、自分でルールを決めて実行していく自己裁量の多さ。

 自分でやろうと決めたことだから、やらなかったとしても自己責任。そして実行して成果を得た時の充足感は学生時代とは比較にならない。もちろん、自己責任を伴うので痛い目を見る時もある。しかしその痛い目が致命的でないのであれば、それもまた一つの経験になる。そしてその失敗談を話のタネにできれば、面白がって話を聞いてくれる人と出会ったり深い付き合いに発展することもある。

 

 大人の世界はオープンワールドだ。法律の範囲内であれば、なんでもありだ。なんでもありの中から取捨選択をし、自分の思い描く人生にすすめることができる。自分の思い描く人生の為に数年単位で準備をしなければならないこともある。学生時代と異なり時間的制約も少ない。自由だ。

 

 大人がイキイキと人生を楽しんでいるところを、今の時代の子どもたちにも是非知ってほしい。仕事は適正が合えば楽しい。自分の適性をきちんと把握し、自分がどんな人生を歩みたいか、そのためには何をすればいいのか。その掘り起し作業も時にコンプレックスを刺激して辛いかもしれないが、自分自身を知ることはとても楽しいことだ。

 

 「己を知り敵を知れば百戦危うからず」

 

自分は何が得意か。何が苦手か。

何をしている時が楽しいか。何をしている時は苦しいか。

どんな人生を歩みたいか。

そんな自分を取り巻く環境はどんなものか。

自分が憧れる人生のロールモデルはあるか。

ロールモデルとなる人はこれまでどんな苦労をしてきたか。

 

 ただ生きているだけでも素晴らしい。

 その中で、自分のやりたいこと、成し遂げたいことが見つかった時は最高だ。

 さあ、あなたの本当にやりたいことは?