親に向いている人、向いていない人

 幸せの象徴として、結婚して子供を持つことを想像する人は多いと思う。

 しかし、結婚して子供を持つことによって、逆に幸せから遠ざかってしまう人もいる。それはどんな人だろうか。

 

 常に人生の主役は自分でありたい人。

 

 結婚生活、特に子供が生まれて小さい時は、その命を守るために自分のことが二の次にならざるを得ない状況が多々発生します。もちろんその負荷が一人に集中しないように、夫婦や親族、近隣の知人やあらゆるサービスを使って軽減・分散することも必要です。しかしゼロにすることは難しいです。

 ですので、自分以外の存在に労力や注目が集中する状況が辛い、淋しいと思う人、そんな人はまだ親に向いていません。自分自身の人生にもっと向き合い、周りの幸せのイメージに振り回されずに自分自身の幸せについて考え行動をするべきなのです。

 

 逆に言うと、誰かをサポートしたり見守ることが好きな人は親に向いています。自分一人のことだけを考えて生きていかなければならない状況に淋しさを感じる人、誰かと一緒に協同作業をして相手の喜びを自分の喜びに変えられる人。そんな人は親に向いています。

 

 親に向いているか、いないかは同じ人でも年齢によって変化することもあります。特に若いうちは自分への注目に熱心になる時期もあるでしょう。しかし、年齢を重ねたり経験を重ねることによって、次第に自分自身のことだけではなく、他者へのサポートや献身に喜びを感じる瞬間が訪れることがあります。

 

 今は結婚をしなくても幸せになれる時代です。

 自分に向いている幸せの形を見つめ、真摯に向きあう。その幸せがたまたま、従来の形に似ている人は親や上の世代から承認されやすい。ただそれだけです。

 何のために結婚をしたいのですか?何のために子供がほしいのですか?

 万人が結婚で幸せになれる時代ではありません。

 万人が子どもの誕生で幸せになれるわけではないのです。

 

 私自身は結婚して、子どもがいて幸せを感じています。ですがもしもう5年早く結婚していたら今のような幸せはきっとなかったと確信しています。そのころの私はまだ自分の人生を歩みたい一人の女性だったからです。

 もちろん、結婚も子育ても素敵な人の営みの一つです。ですが、自分に合わない幸せの形はあなたを幸せにはしてくれないのです。

 

 主演俳優賞と助演俳優賞。

 あなたにはどちらが幸せですか?